スポーツ分野ではウエイトトレーニングやプロテインなど
筋肉を育てることが重視されていますね。
確かに高いパフォーマンスを発揮するために筋力が必要とされるのは
何となく理解できますね。
部活動生でもプロのスポーツ選手でも筋トレ好きは多いかと思います。
ただ、野球選手でもサッカー選手でも同じようなウエイトトレーニングを
やっているのを見かけますが、本当にそれでよいのでしょうか?
今はちょうど東京オリンピックが開催されていますが
金メダリストは筋肉量が最も多い選手ばかりでしょうか?
違いますね。
小柄な選手でも大柄な選手より優れた結果を出してます。
恐らく、それぞれの選手が最高のパフォーマンスを発揮するために
必要な筋肉量はそれぞれ違うということだと思います。
身長が何cmだから適切な筋肉量はこれくらい・・・などということは
あくまで標準のデータであって、現実のパフォーマンスには反映されにくいでしょう。
ウエイトトレーニングはスポーツ選手にとって必要だと思いますが、
あるレベルに達した選手にとっては筋力の強化というより維持が目的になるでしょう。
野球のバッティングに最も必要なのはボールをバットの芯に当てることですよね。
芯にタイミングよく当たればかなりの飛距離が期待できます。
これはウエイトトレーニングでは鍛えられませんね。
もちろん遠くへ飛ばすために力が足りないという選手は筋力トレーニングが必要でしょうが、筋力の何が問題なのかをしっかりと考えて絞り込む必要があります。
筋肉の量が足りないのか?筋肉の働くタイミングなど質的な問題なのか?
パフォーマンスが上がらないときに必要なのは多くの場合で後者、つまり質的な問題が多いです。
これは膝を怪我した時など受傷後のトレーニングにも言えることで、ある程度量が回復したらあとは質的な問題です。
膝であれば、膝に負担がかかる瞬間にそれを和らげるための筋活動が
タイミングよく発揮されるようなトレーニングが必要になります。
前回の美容ブログでも出てきた相反抑制といった神経系の働きも関係してきますが
運動をスムーズに行うためには過剰に働きすぎる筋肉があると、かえって運動をぎこちなくしてしまいます。
運動をスムーズに行いパフォーマンスを上げるためには
その動きに必要な最小限の筋活動をタイミングよく行えるように繰り返し練習して
自然に動けるようになる必要があります。
ウエイトトレーニングはこの逆で単調な動きで過剰に多くの筋肉を必要以上に力ませる
といったことを繰り返し学習してしまうという側面があります。
つまり、ウエイトトレーニング後は必要以上の力み癖がついている可能性があり
パフォーマンスを一時的に下げる可能性もあるということを理解しておくことが重要です。
そういったことを理解したうえで、自らウエイトトレーニングの目的を絞り込み調整し
実施することで、本来のウエイトトレーニングの効果が得られると思います。
効果的なトレーニングで満足のいくパフォーマンスを発揮して
スポーツを存分に楽しみましょう!
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